
近年、外国人によるアームロール車の載せ替えが流行しており、特にオークション会場に出品されているアームロール車の半分以上の車両が載せ替えされたアームロール車のように見受けられます。一見すると問題なさそうに見えますが、実際には多くの危険が潜んでいます。本記事では、載せ替えアームロール車のリスクと、販売・購入時の注意点について詳しく解説します。
1. 載せ替えアームロール車の問題点
- 溶接技術の未熟さによる強度不足
アームロール車のフレームやアーム部分は、高い強度が求められます。しかし、載せ替え作業を行う際に、作業者に適切な技術・経験が不足しているとアームロール車本来の強度が確保されず、高負荷使用時に破損や変形を引き起こす可能性があります。また、作業者に適切な知識が不足しているとアームロール車本来の性能を発揮しない、正常な作動がなされない可能性があります。 - 安全性の確保が不十分
本来の性能を発揮できない載せ替えアームロール車は、作業中に事故を引き起こすリスクが考えられます。特に、重いコンテナを引き上げる際に溶接強度不足が原因で各部が破損したり、フレームの捻じれから車両がバランスを崩したりする危険性があります。 - 修理困難なケースが増加
載せ替え車両が故障した場合、アームロール車の型式や製造番号などの車両情報が不明確なため、適切な部品を特定することが難しく、修理が困難になることがあります。また、正規の構造から改造されている場合、適合する部品が入手できないケースもあります。

2. 事故や怪我のリスク
これらの問題を抱えた載せ替えアームロール車を使用すると、以下のような事故が発生する可能性があります。
- 荷台の不安定な動作による転倒事故
- アームの破損による落下事故
- コンテナの積み下ろし中の事故による作業員の負傷
安全を確保するためにも、信頼できる車両を選ぶことが重要です。

3. 購入・販売時の注意点
- 仕入れ時に細部をチェック
販売業者は、仕入れる際には車体の構造や溶接の状態を細かく確認し、載せ替え車両かどうかを見極めることが重要です。 - 不自然にきれいな車両に注意
最近の載せ替えアームロール車は、外観をきれいに仕上げる技術が向上しているため、見た目だけで判断するのは危険です。無駄にピカピカな車両ほど、載せ替えの可能性を疑った方がよいでしょう。 - PTOを確認
PTO(パワーテイクオフ)のギヤ比が適正でない場合、アームが正常に動作しない可能性があります。実際に動作確認を行うことをおすすめします。 - 信頼できる業者から購入する
実績のある整備工場やディーラーから購入することで、品質の保証が得られます。不安な点がある場合は、事前に問い合わせをし、細かい仕様を確認しましょう。



まとめ
載せ替えアームロール車は、見た目がきれいに仕上げられていても、安全性や耐久性に問題がある場合があります。販売する側は仕入れ時に細かくチェックし、購入する側も知識を持って慎重に選ぶことが大切です。
当社では、信頼性の高いアームロール車の整備・修理を行っており、安全で長く使える車両の提供に努めています。購入や修理をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
