こんにちは、井野口誠です。
ブログチャレンジ7日目となりました。
これまで塵芥車のトラブル事例や寿命、買い替え時期の話をしてきましたが、今日はその前にできる「一番大事なこと」についてお話しします。
それは、“日常点検”と、“日々のメンテナンス”の習慣をつけることです。
■ 日常点検は誰のため?
「毎朝忙しいのに、いちいち点検なんてしていられない」
そんな声もよく聞きます。
でも、点検は車両のためだけではありません。
✅ 運転する自分自身の安全のため
✅ 周りの仲間や地域の人の安全のため
✅ 会社の信用と業務を守るため
点検は、“誰かのため”であり、“自分自身のため”にやるものです。

■ 塵芥車は「動いて当たり前」じゃない
私たち整備士の立場から言わせてもらうと、塵芥車は毎日ハードな仕事をしている車両です。
ただ走るだけではなく、積込み作業や排出作業を1日に何度も繰り返し、そのたびに
• ポンプやシリンダーなどの油圧装置
• スイッチやセンサーなどの電気装置
• その他の可動部
が動き続けています。
だからこそ「ちょっとした変化」に気づくことが、大きな故障を防ぐポイントになります。
■ 毎日5分でできる!点検の習慣化
私が推奨しているのは「毎日5分点検」です。
• エンジンオイル、冷却水、作動油の量・色の確認
• DPFランプの点灯確認
• タイヤの空気圧と外観チェック
• 油圧ホースのにじみ・ひび割れ確認
• ランプ類・ホーンの動作確認
• 積込み・排出作業を実際に行い、異音や動作遅れがないか確認
これだけでも、故障の芽を摘むことができます。
■ こまめな清掃・グリスアップも大切な整備


日常点検と同じくらい大事なのが、普段使用している人による「こまめなメンテナンス」です。
✅ ごみ投入口や排出部など、外から見える部分の清掃はもちろん、普段は見えにくい箇所も意識してこまめに清掃を行うことが重要です。
✅ 定期的なグリスアップによって、可動部の摩耗や焼き付きのリスクを防ぎ、動作をスムーズに保つことができます。



こうした「日々の手入れ」が、塵芥車の寿命を大きく伸ばし、突然のトラブルや大がかりな修理のリスクを減らします。
点検とメンテナンス、この“両輪”がそろってこそ、本当の意味での「長く使える塵芥車」になるのです。

■ 点検で見つかる“異変”は宝物
「異常が見つかったら困る」と思う方もいるかもしれません。
でも、実は逆です。
異常は早く見つけるほど簡単に直せるし、安く済みます。
見つけられずに故障してしまったら、作業中断や回収業務停止、修理費用の増加につながります。
だからこそ、異常を早期発見できることは“宝物”なのです。
■ 最後に
「点検は面倒な義務」ではありません。
点検は、会社を守る武器であり、自分自身を守る防具です。
塵芥車を長く使う秘訣は、新車・中古車に関わらず「日常点検の習慣化」と「日々のメンテナンス」にあります。
明日は、私が力を入れている中古塵芥車の再生事業の裏側についてお話しします。
どうぞお楽しみに!