こんな事を感じた事はありませんか?
パッカー車の積込作業で、新車時から比べて『積込量が減っている?』『積込動作の1サイクルの速度が遅くなっている?』なんて事を感じた事はありませんか?
パッカー車を含む特装車では、オイルポンプで作られた圧力で油圧機器を作動させて動いています。油路を循環して油圧機器に動力を伝えているのが作動油です。
作動油が劣化してしまうと、作動油自体の性能が低下してしまい。パッカー車のいろいろな能力の低下につながってしまう事と、オイルポンプやシリンダー コントロールバルブなどの故障の原因にもなってきます。
作動油の最適温度は?
パッカー車の動力を伝える役割を担っている『作動油』、作動油の使用温度は 15℃ ~ 80℃ です。そして、作動油の最適使用温度は 30℃ ~ 50℃ です。
日本には、四季があり 1年をとおしてみると 寒暖の差が激しい気候です。
夏の暑さが厳しい温暖時は、連続作動を長時間続けると、作動油温度が使用温度の上限 80℃ を超えて 危険温度に達してしまいます。作動油を高温(危険温度)で使用し続けると 作動油の劣化を早めてしまいますし、ゴムホースやゴム製パッキンも痛めてしまいます。
冬の冷間時は、作動油の温度も低く 作動油が硬い(粘度が高い)状態にあります。その状態でポンプを高回転で回してしまうと、作動油の吸入不足となり エア(空気)の吸い込みをおこし、作動油が泡立ち、結果的にポンプの損傷・破損の原因となってしまいます。作動油は 外気温度と同じと考えられます。外気温度が 10℃ 以下の時は、車両のエンジンを始動して、PTOのスイッチを入れて、アイドリング状態で ポンプのみ を回して油温を上げてから使用しましょう!
外気温度に合わせた使い方
夏の熱い時には、長時間の連続作動をひかえて、休憩をはさみながら作業を行い。
冬の寒い時には、暖機運転を行い 作動油の油温を適温まで上昇させてから使用するように心がけましょう。
作動油交換時期
作動油は定期交換部品です。
特装車メーカーが推奨する作動油の交換時期は、半年ごとの交換です。半年ごとに作動油交換をしていれば、間違いなく 作動油が原因でのトラブルは減少すると思います。ですが、半年ごとに作動油交換を されている お客様も なかなか居ません。
そして、意外と多いのが 作動油を交換すること自体を知らない お客様も 結構いらっしゃいます。
パッカー車を長く安心して使用するためにも、作動油を 1年毎 もしくは、定期的に交換することをお勧めします。
また、作動油使用期間にかかわらず下記「作動油劣化識別表」を参考にして汚れの酷い作動油に関しては早めの交換をお勧めいたします。