こんにちは、井野口誠です。
ブログチャレンジ3日目、今日は塵芥車に起こりがちなトラブルあるあるについてお話しします。
弊社の整備工場には、毎月たくさんの塵芥車に関するご相談が寄せられます。
たとえば──
- 「現場で作業しようとしたら、積込みができない!」
- 「積込み途中で止まって動かなくなった…」
- 「排出後にテールゲートが閉まらない!」
現場で突然こんなトラブルが起きると、本当に焦りますよね。
でも、実は多くのトラブルには“予兆”があるんです。
今日は、現場でよくある3つのトラブルとその原因、予防法をご紹介します!
■ ① 積込み作業ができない
現象:
- 積込みボタンを押しても動作しない

考えられる原因:
- 積込押しボタンスイッチの接触不良
- 緊急停止スイッチの誤作動
- 電気配線やセンサーの異常
などなど
整備士のアドバイス:
- 始業点検(出発前の動作確認)を習慣にしましょう
- 定期的な洗浄・清掃が、スイッチやセンサーの不具合防止につながります
- 「ちょっと変だな」と思ったら、早めの点検整備を!
■ ② 作業途中で動きが止まる
現象:
- 積み込み用プレートが途中で止まってしまう(下降・掻き込み中)

考えられる原因:
- センサー異常
- 電気配線トラブル
- コントロールコンピューターの不具合
などなど
整備士のアドバイス:
- 洗浄清掃でセンサーの誤作動を防ぎましょう
- 違和感を見逃さず、早めの相談を!
■ ③ テールゲートが閉まらない
現象:
- 廃棄物排出後にテールゲートが閉まらなくなる

考えられる原因:
- 降下防止スイッチの誤操作
- センサーの誤作動
- リフトシリンダ系の油圧低下・バルブ異常
整備士のアドバイス:
- 基本操作をきちんと把握しておくことが第一!
- 作動油や油圧系の点検を定期的に実施しましょう
- 使用後の洗浄は、トラブル予防の基本です
■ “動かない”よりも、“止まらない”方が危険です!
今回は塵芥車のよくあるトラブルについてお話ししましたが、実は「使いたい時に使えない」よりも深刻なのが、「止めたい時に止まらない」トラブルです。
これは事故や大けがにつながる恐れがあります。
特に、安全装置である緊急停止スイッチの動作確認は、毎日必ず行うべき点検項目です。
「確実に停止するか!?」──その確認が、命を守ることにつながります。

■ 故障は、突然ではなく“じわじわ”やってくる
塵芥車は構造が複雑な分、小さな異常が大きな故障につながりやすい車両です。
でも逆に言えば、「ちょっとおかしい」に早く気づければ、大きな修理を未然に防げるということでもあります。
■ 最後に:整備士は“気づき”に応えるプロです
- 「いつもより音がうるさい気がする…」
- 「動きがちょっと遅い気がする」
- 「スイッチの反応が微妙…」
そんな小さな違和感こそ、プロが最も頼りにする情報です。
もし何か異常を感じたら、遠慮なく整備士にご相談ください。
明日は、近年トラブルが増えている「DPFマフラーの目詰まり」についてお話しします。
これは塵芥車にとって避けて通れないテーマですので、ぜひご覧ください!