こんにちは。
塵芥車(パッカー車)専門の整備士、井野口です。
前回の記事では、群馬から名古屋へ通い続けた3か月のメンタリング期間について書きました。
今回は、その集大成となった最終ピッチ当日のことを書いてみたいと思います。

宿泊先のホテルで起きたこと
最終ピッチ当日。
STATION Ai の集合時間は16時でした。
私は当日に名古屋へ入り、早めにホテルにチェックインして、静かに気持ちを整えていました。
ところが、
自分でも驚くほど緊張していました。
これまで感じたことのない種類の緊張でした。
気づけばプレッシャーのあまり、
ホテルで嘔吐してしまいました。
それくらい、この日の発表は自分にとって大きな意味を持つ時間だったのだと思います。
会場に着いて少しだけ安心しました
正直に言うと、
ホテルを出るころも落ち着いていたわけではありませんでした(笑)
STATION Ai に到着し、
会場のフリースペースで同期の仲間の姿が見えたとき、
少しだけホッとしたのを覚えています。
この3か月を一緒に走ってきた仲間がいる。
それだけで、
張りつめていた気持ちが少しやわらぎました。

まさかのスライドトラブル
そして本番。
発表は順調に進んでいました。
残りスライド3枚というところで、
スライドが表示されない
というトラブルが起きました。
普通なら焦ってしまう場面だったと思います。
そのとき、
審査員でもありメンターでもあった方から
「事業にトラブルはつきものです。アドリブで続けましょう」
という言葉をいただきました。
その言葉を聞いた瞬間、
不思議と落ち着いている自分がいました。
そしてそのとき、
緊張がすっとほどけた感覚がありました。
一番自然体で話せた時間でした
スライドが思うように表示されない。
思いもよらないトラブルでした。
トライアスロンでは、あらゆるトラブルを想定してスタートラインに立ちます。
だから何が起きても「想定内」と思えることが多いのですが、
今回だけは本当に想定外でした。
人生で初めてのピッチで、この経験ができた。
今振り返ると、
これから先どんなことが起きても怖くないと思える出来事だったのかもしれません。
それでもそのとき、
3か月間の努力を途中で終わらせるのは絶対に嫌だ
という思いが強くありました。
だから、
自分の言葉で話そう
そう決めました。
これまで現場で見てきたこと。
感じてきた違和感。
そして解決したい課題。
それを、そのまま伝えました。
スライドも台本もすべて自分で準備しました。
スライドを見れば自然と言葉が出てくるくらいまで、
何度も何度も練習を繰り返していました。
トラブル直後は一瞬フリーズしましたが、
発表を再開した瞬間、
その日いちばん大きな拍手が起きていたとあとから聞きました。
そのときは必死で気づいていなかったのですが(笑)
今振り返ると、
あの出来事も主催者からのギフトだったのかもしれません。
そして気がつくと、
あの時間がいちばん自然体で話せていた時間だったように思います。

支えてくれた人たちの存在
この3か月を一緒に走ってきた同期の仲間たち。
本気で向き合ってくれたメンターの方々。
応援してくれたサポートメンバーの皆さん。
たくさんの人に支えられて、
私はあの場に立っていました。
一人では立てなかった場所でした。
本当にありがたい時間でした。
最終ピッチは「評価の場」であり「出発点」でした
最終ピッチは、
評価される場であると同時に、
自分自身と向き合う時間でもありました。
整備士として積み重ねてきた経験が、
社会の課題として伝わるのかどうか。
その問いに真正面から向き合った時間だったように思います。
そしてこの経験は、
ここがゴールではなく、
ここから始まるのだと感じさせてくれる出来事でもありました。
次回は、
最終ピッチのあとに起きた出来事について書いてみたいと思います。