原油・材料不足・中古車高騰から考える、働く車の調達リスク
こんにちは。
井野口自動車整備工場の井野口誠です。
今回は少し番外編として、
パッカー車の車両調達について、今感じていることを書いてみたいと思います。
ここ数年、働く車を取り巻く環境は大きく変わってきました。
アフターコロナ以降、
新車の納期は長くなり、
部品や材料の供給も不安定になりました。
特にパッカー車のような特装車は、
普通のトラックよりも納期が長くなりやすい車両です。
現在でも、新車塵芥車の納期は、
24ヵ月から30ヵ月ほどかかるケースがあります。
つまり、今日注文しても、
実際に現場で使えるのは2年後、
場合によってはそれ以上先になる可能性があるということです。
気になる中東情勢と原油の問題
そこに加えて、最近気になるのが中東情勢です。
アメリカとイランの緊張。
中東地域の不安定化。
原油供給への影響。
実際に、今年に入ってから中東情勢への懸念により原油価格が大きく動く場面があり、報道でも「中東の供給混乱への懸念」が原油価格に影響していることが伝えられています。
もしこの状況が長引けば、
燃料価格だけでなく、
原油を原料とするさまざまな材料の調達にも影響が出る可能性があります。
自動車は、鉄だけでできているわけではありません。
樹脂部品。
ゴム部品。
ホース。
電装部品。
オイル。
塗料。
内装材。
さまざまな部品や材料が使われています。
その中には、石油由来の素材も多くあります。
もし原油や石油化学製品の供給が不安定になれば、
車両生産や部品供給にも影響が出るかもしれません。
新車の納期が、さらに延びる可能性
すでに長納期になっている新車塵芥車。
そこに、材料不足や部品不足、
物流の混乱が重なれば、
さらに納期が延びる可能性もあります。
これは決して大げさな話ではありません。
コロナ禍では、
半導体不足や部品不足によって、
多くの車両の生産や納期に影響が出ました。
そして今、また別の形で、
世界の情勢が車両調達に影響を与える可能性があります。
パッカー車は、街の清潔を支える働く車です。
必要になった時にすぐ買える。
必要になった時にすぐ納車される。
そんな時代ではなくなってきているのかもしれません。
中古パッカー車の価格が上がる可能性
新車がなかなか入ってこない。
そうなると、選択肢は大きく二つになります。
今ある車両を修理しながら使い続けるか。
それとも、中古車を探して入れ替えるか。
しかし、新車の納期が長くなればなるほど、
中古車への需要も高まっていきます。
特に、程度の良い中古パッカー車は、
今後さらに取り合いになる可能性があります。
実際にオークション会場を見ていても、
程度の良い車両は以前より減ってきているように感じます。
年式。
走行距離。
架装部分の状態。
以前どのような現場で使われていたのか。
どれを見ても、安心して次の現場に送り出せる車両は、
そう簡単に見つかるものではありません。
だからこそ、
「必要になってから探す」
では遅くなる可能性があります。
これからは、パッカー車の入れ替えや予備車の確保についても、
少し早めに考えておくことが大切だと感じています。
車両調達が難しくなる前に考えておきたいこと
パッカー車は、壊れてから探すと間に合わないことがあります。
「そろそろ入れ替えかな」
「あと1年くらいは使えるかな」
「予備車がないけど、今は何とかなっている」
そう思っている間に、
車両の確保が難しくなることもあります。
これからは、パッカー車の調達についても、
少し早めに考えておく必要があると思います。
たとえば、
車両の年式。
走行距離。
架装部分の状態。
修理履歴。
予備車の有無。
今後の入れ替え計画。
こうしたことを、
早めに整理しておくことが大切です。
「買う」だけでなく「守る」ことも大切
車両が手に入りにくくなる時代には、
新しく買うことだけでなく、
今ある車両をどう守るかも大切になります。
今使っているパッカー車を、
できるだけ良い状態で長く使う。
壊れてから慌てるのではなく、
早めに点検して、
小さな不具合のうちに対応する。
これからは、車両調達と予防整備を、
セットで考える時代になるのではないかと思います。
新車がすぐに納車されない。
中古車も高くなる。
程度の良い車両も減ってくる。
そういう時代だからこそ、
今ある車両の価値は、これまで以上に高くなっていくはずです。
まとめ
中東情勢や原油不足の影響が、
今後どこまで広がるのかは、まだわかりません。
実際、原油価格は中東情勢や米国・イラン間の交渉見通しによって大きく上下しており、エネルギー市場は不安定な動きを見せています。
原油価格、材料供給、物流、部品調達に影響が出れば、
働く車の世界にも少なからず影響が出る可能性があります。
すでに新車塵芥車は、
24ヵ月から30ヵ月という長納期になっているケースがあります。
そこにさらなる供給不安が重なれば、
新車の納期がさらに延びる可能性もあります。
そして、新車が出回らなければ、
中古パッカー車の需要は高まり、
価格も上がっていくかもしれません。
これからの時代は、
必要になってから探す
のではなく、
必要になる前に考えておく
ことが大切です。
パッカー車は、街の清潔と社会の環境を支える大切な働く車です。
だからこそ、
車両調達も、整備も、
少し先を見ながら考えていく必要があると感じています。
井野口自動車整備工場では、
こうした働く車を取り巻く変化も含めて、
これからも現場目線で発信していきたいと思います。